37th Annual ESRA Congress参加報告

【担当】名市大麻酔科K

9月12日~15日にアイルランドのダブリンで開催された37th Annual ESRA Congressに参加しましたので報告します。


ダブリン・コンベンションセンターが学会会場です。


国別に参加者の名前が掲示されていました。日本からの参加者は30名ほどです。


昨年のASA@ボストンには名市大から総勢6名で参加しましたが、今回のESRAは残念ながらおひとりさまです。

今回の参加目的は、EDRA Part1受験資格として必要なワークショップの受講です。ハンズオンワークショップ×2コースとカダバーワークショップ×1コースを受講してきました。日本の学会でもハンズオンワークショップはありますが、ESRAやASAではカダバーワークショップも開催されています。


カダバーワークショップは学会会場から離れたトリニティ・カレッジの解剖学教室で行われました。トリニティ・カレッジは、400年以上の歴史があるアイルランド最古の大学です。カダバーワークショップは、2日間にわたり全6コースが開催されていました(1コースあたり3時間)。
ESRAのカダバーワークショップはASAと同様に、すでに局所解剖されているカダバーを使用してインストラクターが解説を行うという形式です。名市大や岡山大学で開催しているカダバーワークショップは、受講者自ら局所解剖を行うので1日コースになるのとは対照的です。
受講者は、順番に5~6カ所のブースを回り、各ブースでインストラクターから解説を受けます。インストラクターが受講生に質問することがありますが、覚えておくべき神経や筋肉の名前はある程度限られているので、それほど困ることは無いかと思います。


ハンズオンワークショップを受講した感想ですが、日本国内で行われているワークショップの方が時間も内容も充実している印象です。ASAのハンズオンワークショップでも感じたことですが、ワークショップ開催者の視点で見ると、日本ではあらかじめ受講者をグループ分けし、名簿も作成して準備万端といった感じですが、海外ではその場で「適当に5,6人ずつのグループに分かれて下さい」といった感じです。また、モデルやインストラクターが遅刻してくることもあり、日本ではありえないと思いました。ちなみに写真のモデルは女性ですが、これも日本ではほとんどないと思います。

リフレッシャーコースやPro-Conセッションでは、ESPブロックやQLBなど体幹の神経ブロックの他に、持続脊髄くも膜下麻酔について聴いてきました。高齢者における大腿骨頚部骨折手術の麻酔で、血圧低下を防止する方法として低用量のブピバカインを用いたSSS(single-shot spinal anesthesia)があります。
EJAの論文によると、頚部骨折手術における0.5%ブピバカインのED95は、たったの0.43mLです。しかしSSSの場合、手術時間が長引いたとき麻酔が途中できれてしまうため、カテーテルをくも膜下に留置してそこからブピバカインを投与しているそうです。1st shotで0.5%ブピバカイン0.5mLを投与しているとのことでした。


モデルを用いたLiveデモのセッションも多数あり、勉強になりました。


スマホ用の抄録アプリも充実していて、Problem Based Learning Discussionでは、会場からの投票はアプリで行い、投票結果もアプリに表示されます。


学会中の食事ですが、Morning Breakでコーヒーとフルーツ、Lunchは立食、Tea Breakでコーヒーとお菓子が提供され、困ることはありません。



最終日の全プログラム終了後に、ギネスビールが振る舞われました。


学会会場で、小児神経ブロックの見学で昨年お世話になった、東京都立小児総合医療センター麻酔科の宮澤典子先生にお会いし、食事会に誘って頂きました。宮澤先生にはお世話になってばかりで本当に恐縮です。
食事会では慈恵医大、群馬大学、岡山大学の先生方とご一緒させていただきました。今回EDRA Part1を受験された先生や、すでにPart2に合格された先生もいらっしゃって、いろいろと情報を教えて頂きました。残念ながら、食べる前に写真を撮ることを忘れていました。


アイルランドはサマータイムでしたので、長い学会の1日が終わった後も、外はまだ明るいです。

夜はアイリッシュパブに出かけました。

アイリッシュパブの聖地、The Temple Barです。


暗くなって、さらに街は賑わってきました。


別のお店でもう一杯。

お土産に購入したクッキーが、この後大学で開催される神経ブロック講習会で役立つとは想像していませんでした。

ちなみに来年のESRAは、スペインのビルバオで開催されます。
その前に高知で、第1回JーRACEもあります。